2016年9月26日月曜日

癌(がん)治療における漢方薬の役割

 癌(がん)治療における漢方薬の役割についての講演会に参加してきました。講師は、がん研有明病院 漢方サポート科部長の星野惠津夫先生でした。

 がんに対して、現代医学の最先端の治療を行いつつ、同時に漢方薬も駆使することにより、がん患者様のメリットが大きくなるというお話でした。

バラ科ナシ属ヤマナシPyrus pyrifoliaの果実(千葉大学柏の葉キャンパスにて)
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 星野惠津夫先生は、「がん患者様に対する漢方治療の原則は、下記の第1から第4までの4つのグループから、それぞれ処方を取捨選択し、組み合わせて処方すること」と御説明されていました。

第1グループ:気力・食欲・体力を回復させる補剤(ほざい)
  漢方薬の例:補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
        十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
        人参養栄湯(にんじんようえいとう)
        茯苓四逆湯(ぶくりょうしぎゃくとう)

第2グループ:腎気を補う補腎剤(ほじんざい)
  漢方薬の例:八味地黄丸(はちみじおうがん)
        牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
        六味丸(ろくみがん)

第3グループ:血の巡りを改善する駆瘀血剤(くおけつざい)
  漢方薬の例:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
        桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
        当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

第4グループ:個別の症状に対する漢方薬
  漢方薬の例:大柴胡湯(だいさいことう)など

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 当診療所では、まず上記の第1グループから第4グループのような、受診されるがん患者様のお身体に最もあった漢方薬をお選び致します。良質な生薬を用いた煎じ薬でご用意致します。

 さらに、当診療所は自由診療体制を取っておりますので、通常の保険診療では処方できない白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)や半枝蓮(はんしれん)などの生薬を、ご希望により同時に処方させて頂き、がん治療のサポートを行っております。(T.K.

2016年9月24日土曜日

最近の薬草園

肌寒く、雨の日が続きますね。薬草園の様子です。
葉に元気のないものも多く、エビスグサは、種がさやに入ったまま、ふやけて芽が出てしまっています。
お天気の日が待ち遠しいですね。(S)

アケビ
シオン
クコ
ステビア
エビスグサの種から芽が

2016年9月23日金曜日

冷え症の方に カルダモンウォーターはいかが?

先日、テレビで丁先生がお勧めしていたスパイス、カルダモン。
http://kashiwanoha-kampo.blogspot.jp/2016/08/blog-post_28.html

薬局でも活用しています。
コーヒーなどのカフェインの摂取を控えようと、最近よくお水にしているのですが、何だか物足りない。
そうだ、カルダモンを入れてみよう、ということで数粒軽く砕いてペットボトルに入れてみました。

好き嫌いはあるかもしれませんが、香りが付いておいしいですよ。
食後の消化にもよいし、口臭にも効果的です。

なにより、ショウガ科の植物で体を温める働きがあります。また、停滞している気を巡らすことで、その熱も運ばれていきます。
筆者は冷え症ではないのですが、数粒いれただけで、手足がポカポカです。

カルダモンパウダーを少量入れてもいいと思います。
最近急に肌寒くなってきましたので、冷え症の方、是非お試ししてみてくださいね。(S)



2016年9月20日火曜日

オンブバッタ

朝、薬草園の池のほとりに見つけたオンブバッタ。

水生植物のサジオモダカの葉の上に乗っています。

かわいい~と写真を撮っていたら、薬草園を巡回していらしたW先生に何でも食べてしまう害虫だと教わりました。草花・農作物を栽培している方なら常識かもしれませんね。

上に乗っているのは、子供ではなくて、ひとまわり小さいオスです。

Before・・・午前

After・・・夕方

サジオモダカの葉を勢いよく食べ、下の葉に移動しています。

そして今週・・・

近寄りすぎて、サジオモダカの葉から飛んでしまいました。2匹のオスを背負ったままジャンプ!

After・・・

1匹のオスは振られてしまいました^^

動植物の観察は面白いですね。(S)

2016年9月19日月曜日

『養生訓・総論 下』(6):こころ静かに

 貝原益軒が、養生のための「こころの持ち方」について述べています。
ゴマノハグサ科フサフジウツギBuddleja davidiiの花(千葉大学柏の葉キャンパスにて)
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 こころを静かにして騒がしくせず、ゆったりさせてあせらず、

 気持ちをやさしくして粗暴にせず、

 言葉は少なくして声を荒げず、かん高く笑わず、

 いつも心を喜ばすようにして、みだりに怒らず、

 悲しみを少なくして、過去の事にくよくよせず、

 過ちがあれば、一度だけ自分を責めて二度は悔やまず、

 ただ、天命を受容して、思い悩まない。

 これが、自分のこころに栄養を与える方法です。

 養生をする人は、このようなこころの持ち方をしたいものです。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第二 総論 下から)

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今回から、貝原益軒が養生のための「こころの持ち方」について書いた数章を読んでいきます。(T.K.

 底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

2016年9月15日木曜日

ウドの花の天ぷら

早速ウドの花を少しいただいて、天ぷらにしてみましたよ~

花が咲き切ったものは、ありんこがたくさん。
ありんこさんには余所に行ってもらいまして・・・


並べてみるととてもかわいいです。
分けて持ち帰りました

天ぷらにするために3分割にして、揚げやすいようにしました。
揚げてるそばから、小さい花のかけらを食べてみると、ウドの独特の香りと味が!火が通りやすいので、すぐに引き上げます。茎を持って、花だけをいただきました。

根茎同様、通経絡作用、去風湿作用があるのではないでしょうか?

食べたあとは経絡の滞りが解消され、最近のすぐれないお天気の影響も跳ね飛ばしたようで、手から足までポカポカと温かくなりました。(S)

左:診療所畑の赤紫蘇、右:ウドの花、上:センター産のキタアカリ(じゃがいも)


2016年9月14日水曜日

タイトル:『養生訓・総論 下』(5):朝の習慣

 前回までは、貝原益軒は睡眠について語っていましたが、今日は「朝の習慣」について述べています。
アオイ科ムクゲHibiscus syriacusの純白な花(千葉大学柏の葉キャンパス薬草園にて)
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 朝は早く起きて、まず手と顔を洗い、髪をとかして、お手洗いに行きます。

 朝食後は、お腹を何回かなで下ろして、食べ物が胃腸の中をめぐるようにします。

 また、京門(けいもん)(※)のあたりを、手の人差し指のわきで、斜めによくなでると良いでしょう。

 さらに、腰をなで下ろした後、その下の方をやさしくポンポンとたたきましょう。乱暴にたたいてはいけません。

 もし、食べ物が胃腸の中に滞っているようならば、顔を上に向けて、3,4回、食後の毒気(※※)を吐きましょう。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第二 総論 下から)

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 (※)京門(けいもん)とは、鍼灸で用いる経穴の名前です。両脇腹の第十二肋骨の先端付近にあります。
 (※※)食後の毒気とは、いわゆるゲップのようなものでしょうか。(T.K.

 底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。